八寸の延金とは?

剣術の極意とされる「八寸の延金(はっすんののべかね)」という言葉。詳しい詳細はわかっておらず、謎の多い術理として、とても有名みたいですね。起源は小笠原玄信斎長治で、中国の戈術を刀法に応用して、無敗になったというエピソードが印象的です。もともとは矛(ほこ)の技術みたいですね。

玄信はまた、かの者の弟子となり”戈の術”を習い、師弟互いに芸返して修行するうちに、玄信は戈の術の”八寸ノ延カネ”と云う事を、わが神陰へ用いて、もっての外勝利の益なる事を自得す。

帰朝の後、上泉伝の古き相弟子に立ち会い、”八寸ノ延カネ”を試みるに、人一人も手に障るものなく、恐らくは先師上泉が存生にて立向かうといえども、上泉に勝は取らせまじきものをと思うほどの道理を発明して、広く世間に教え、玄信が弟子も三千人に及べり

兵法秘伝考

八寸の延金の考察も興味深いです。中国の戈術が元になってること、飛んだり跳ねたりすること、七転八倒する動作であること、など想像する材料となる資料が嬉しい。ちなみに、八寸の延金を破ったのは針ヶ谷夕雲で、夕雲によると「畜生働き(外道で卑怯な技)」と、その感想を述べられてるの気になります。

ネットで調べてみると、漫画『シグルイ』では、刀の柄の長さ、八寸(24cm)を用いて、間合が伸びたように錯覚させる技術として描写されてるみたいですね。ほかにも、八寸という具体的な数字があることで、足裏のサイズ、腕の長さなど、八寸を使った何らかの技術であるとの考察、いろいろあって勉強になりました。

戈術がもとになっているというお話、日本の古流武術にも、薙刀術や槍術といった長い武器はあるので、「八寸の延金」は日本にはない動きだったのか、戈術独特のものなのか、刀で応用してなぜ無双できたのか、疑問がいろいろ湧いてきて、どのようなものだったのか見てみたいですね。

読書書籍:兵法秘伝考 / 戸部新十郎

トップページへ戻る