身をすててこそうかむせもあれ

「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」という言葉、剣術の極意など、詠み人不明の武道道歌で有名なものですよね。原典や原著者さんはわかりませんが、剣術書「神道流剣道奥義」にもこの言葉が記されていて、とても興味深いです。「死中還得活(しちゅうにかつをうる)」に書かれていました。

死中還得活

谷川のそこにながるるとらからも 身をすててこそうかむせもあれ

法の道しらさるさきのしやかたにも 身をすててこそうかむせもあれ

打太刀のかねのひびきに夢さめて もぬけのからに秋かせそ吹

武術伝書の研究: 近世武道史へのアプローチ

ジタバタと力んだところで良い結果はなくて、なすがままに受け入れてみなさい。道理や術理を知らなくても、覚悟を決めたらなんとなかるよ。勝った負けたと執着したところで、終わってみれば空虚なだけさ。といった感じの歌でしょうか。剣術の心、とても勉強になりました。

武術伝書の研究: 近世武道史へのアプローチ