柔道の神様、三船久蔵十段の「空気投げ」。相手を背負わず、足を払わず、体さばきだけで投げるというもの。とても魅力的でかっこいい投げ技ですね。身長159cm、体重55kg、小柄な体格で大きな相手を投げるお姿、柔よく剛を制すを体現されてて、とてもとてもすごい。どういう身体操作なのか、日野晃さんの著書にくわしく書かれていて、興味深いです。
本質的には、相手に攻撃させ、その攻撃の力の方向から姿を消すことだから、その方法を用いるものはすべて「空気投げ」だということだ。
ここでのポイントは、「相手に攻撃をさせる(相手を誘う)」である。
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三船記念館のパンフレットには、「相手が動に転じた瞬間、重心を下げて相手を投げる」という三船十段ご本人様の言葉が記されてるらしい。相手が動いているから、重さや大きさは関係なくなって、自分が軽くても小さくても、投げることができるのコツみたいです。
動いてないものを動かすの、初動がいちばん重い感覚。台車にのせた荷物、動かそうとする瞬間がいちばん重く感じますもんね。動いてしまえば、それほど力を感じなくてもすいすい移動できて。曲がるときとか、方向をかえるときとか、重さを感じて。そういう感覚なのかも。
相手の力とぶつかると、力に力で対抗して、相手よりつよい力が必要で。相手の力とぶつからずにいなくなること。日野晃さんは、「ギックリ腰」になるのと同じと表現されてて、重いと思った荷物が実は軽くてびっくり、そういうときになるギックリ腰の状態に似てるという。投げようとしてきた相手は、自分の入れ過ぎた力に振り回されてバランスを崩す、そこを相手よりも重心を低くして投げる、返し技のような感じでしょうか。とても勉強になりました。